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知っておくべき相続税の話

相続税って?

「相続税なんてお金持ちの人たちだけの話題でしょ? ウチは資産なんて持ってないから関係ありません。」

このような考え方は遠い今は昔のお話です。

2010年12月に発表された「2011年度税制改正大綱」の中でも特に大きな動きが予想される「相続税」。

資産を持っている人への課税ベースを拡大して課税を強化し、若年層に対する贈与税負担を緩和する方針が発表されました。

相続税はどのように変わるの?

相続はどこの世帯でも人が亡くなる事により確実に発生します。

しかし相続税が課税されるのは、その内のわずか4%。

残りの約96%は相続で財産を受け継いだとしても相続税はかかりません

その理由は、相続には「基礎控除」があるからです。

相続税はその基礎控除額を超えた財産分に対して課税されます。

現行制度での基礎控除額は、「5,000万円+相続人一人につき1000万円」と定められています。

 

例えば、父親が亡くなって、相続人が母親とその子供2人の合計3人の場合の基礎控除額は

「5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円」となります。

8,000万円を超える部分に対して、累進で10%~最高50%までの税率で相続税がかかってくるという わけです。

 

今回の改正案はこの「基礎控除額の縮小」です。

改正後には、基礎控除額は「3,000万円+相続人一人につき600万円」となります。

上記の例の母親と子供2人の場合、基礎控除額は「3,000万円+600万円×3人=4,800万円」となります。

基礎控除額

また課税資産2億円超の税率も上がるため、ある程度の資産がある人は確実に税金が上がります

政府の試算によると、この改正で相続税の課税対象は「4%」から「6%程度」まで上がり、相続税を納める相続人は「約6万人」も増加するといった試算が出ています。

一昔前は、相続税といえば大企業の役員クラスや大地主だけが対象だったのが、大企業の部長クラスや都市部の地価の高い地域に自宅を持っている人くらいにまで対象が広がる可能性があります。

日本人はその資産のおよそ70%を不動産で所有しています。

ですから相続に備えるということは、つまりは「親名義の不動産をどうするか」ということがポイントとなります。

 

注意しておきたい例として、例えば両親だけが住んでいる自宅や自営業で使っていた宅地の扱いは特に要注意です。

以前であれば、親の自宅は一定面積までその評価額を「80%減額」(事業用は50%)できたのが、昨年以降、相続人がその自宅に住まない場合(または事業を継続しない場合)には減額が一切認められなくなりました。

(「小規模宅地等についての相続税課税価格の計算の特例」平成22年4月1日以降相続より施行)

小規模宅地の特例

小規模宅地等の特例とは

父親が亡くなった場合、母親が健在であれば「配偶者税額控除」という制度があるため、遺産分配を工夫することにより相続税を抑えることができます。
しかしすでにお一人になっている親が住んでいる自宅の相続を受ける場合には思わぬ金額の課税をされる場合があります。不動産は評価が難しいのと切り分けにくいため相続時にはよく揉めるケースが見受けられますので注意が必要です。

しかし、例え相続税が発生しない場合でも、誰が受け継ぐかで兄弟姉妹間で揉めることもよくあります。不動産は親が元気な時から、誰が何を受け継ぐかということを話しあっておくことが重要です。

不動産はその立地や形、所有の仕方などで評価が大きく変わります。ちょっとした対策で相続税の評価額を下げることもできたりします。相続に詳しい不動産会社さんか不動産に詳しい税理士さんに早めに相談されることをおすすめします。